日刊スポーツ九州トップ > プロ野球トップ > 【WBC】松坂0封!4強へ韓国戦も勝つ
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3月16日 10:52
【アナハイム(米カリフォルニア州)14日(日本時間15日)】怪物が、メキシコ打線を力でねじ伏せ、王ジャパンの夢をつないだ。国別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」2次リーグ第2戦のメキシコ戦で、先発の松坂大輔投手(25=西武)が5回1安打2奪三振と完ぺきな投球を披露。「誤審」騒動を払しょくし、150キロを超す剛球で抑え込み、負ければ2次リーグ敗退の危機を救った。1勝1敗とした日本は今日15日(同16日)韓国戦に勝てば、16日のメキシコ−米国戦の結果を待たず、4強進出が確定する。
力で押した。最後は狙って三振を奪いにいった。米西海岸アナハイムのマウンドで、松坂が真骨頂を見せた。西岡の悪送球で招いた2回1死三塁のピンチ。
松坂 こういう状況はいつも心の中で準備している。前にボールを飛ばさせたくなかった。三振を取りにいきました。
7番オヘダを内角高めのストレートで狙い通り空振り三振に切って取ると、8番バレンズエラまで8球中7球をストレートで押し続けた。最後はこの日最速の94マイル(約151キロ)で、中飛にねじ伏せた。「ここ3試合でストレートは今日が一番良かった。それがこの結果に結び付いたと思う」。直球狙いのメキシコ打線相手に、勝負どころでも平然と投げ込む。5回1安打、打者17人に73球。最後まで力の違いをまざまざと見せつけた。
「誤審」騒動で米国に敗れ、準決勝に進むためには、絶対に負けられない一戦だった。「負ければ終わりというのは分かっていた。とにかく勝つだけ」と強い気持ちでマウンドに上がった。日の丸を背負い、君が代が流れ、あこがれのメジャー球場で投げる…。心が揺れる要素は多かったが「試合に入ったら普段通りの自分だった」と集中。5回1安打に抑え、王ジャパンの窮地を救った。
長く日本代表として活躍しているが、決して平たんな道を歩んできたわけではない。メダルを逃したシドニー五輪、銅メダルに終わったアテネ五輪と、共に敗れた最後の試合には松坂が先発した。内容は良くても勝利に結び付かず、「大舞台に弱い」というレッテルが張られたこともあった。
だが当時、精神的な弱さを指摘する声に対して「それは違う。技術が足りなかったということ」と否定。言い訳せずに、課題を野球技術が未熟であることに置いて、ひたすら鍛錬を続けた。日本代表として、誰よりも喜びも悔しさも味わってきた自負がある。絶対に負けの許されないこの日の大一番で、文句なしの結果を残してみせた。
メジャー志向が強い松坂に、試合後の記者会見で米国記者から「米国で野球をやりたいか」というストレートな質問が飛んだ。
松坂 僕自身、メジャーリーグが最高のステージだと思っているし、目標に置いて普段はやっているけど、今回は自分をアピールしようとか、そういうつもりは全くない。日本が一番強いということをアピールしに来ている。
WBC特別ルールで、50球以上投げた投手は中4日空けなくてはならない。2次リーグ勝ち抜いても、18日(同19日)の準決勝には登板できない。次回登板が可能なのは決勝戦だけになる。「当然投げたい気持ちを持っている」。そのために、負けられない戦いが続く。「今後の登板? もう1試合あると思う。明日(韓国戦)はしっかり応援したいです」。日韓決戦はベンチから勝利への声を振り絞る。【前田祐輔】
写真=勝利を決めた瞬間、ベンチでガッツポーズする右から松坂、谷繁、上原