日刊スポーツ九州トップ > ソフトバンクホークストップ > 城所、外野手戦争の“刺客”だ!
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2月9日 10:20
ソフトバンクの外野手戦争に「刺客」がいた。8日、王貞治監督(65)が注目したのは、プロ3年目の城所龍磨外野手(20)だ。シートノックで見せる遠投120メートルの強肩と50メートル走5・9秒の俊足を生かした守備範囲の広さで、首脳陣の評価は急上昇。大村、カブレラ、宮地、柴原とレギュラー争いが激化する中、城所の最大の売りは、チーム再生に合致する「若さ」。秋山2軍監督が満を持してA組に送り込んだ城所が、刺客として外野戦争をヒートアップさせる。
低い弾道で、正確にコントロールされた矢のような送球を繰り返す城所に、王監督の視線もくぎ付けとなった。シートノック後、王監督が発した言葉が城所への期待の表れだった。「肩で目立っているね。この世界は70点平均ではダメなんだよ。何か1つダメでも、1つが90点とかセールスポイントがないとね。その点、城所には肩と足がある」。松田、本多、城所と次々と台頭してくる若手に、王監督の目尻も下がりっぱなしだった。
03年にドラフト2位で入団。2年目の昨季は2軍で自己最多の68試合に出場し、チーム一の21盗塁をマークした。シーズン終盤には1試合だけ代走として1軍戦に出場するなど、着実にレベルアップしてきた。今キャンプは手塩にかけて育ててきた秋山2軍監督の強い推薦もあり、プロ入り初めてA組(1軍)スタートとなった。「せっかく与えてもらったチャンス。チャンスはそんなにないはず。逃がすつもりはない」。秋山2軍監督にB組(2軍)へのUターン°ヨ止を言い渡されている男は、必死の形相で練習に取り組んでいる。
こだわりを持ってプロの世界に身を投じている。高卒選手には珍しく、入団以来、1度もバットやグラブのモデルチェンジをしたことがない。用具メーカー担当も「高卒選手は自分に合った道具を試したがるんですけどね」と驚いた様子。さらに「いろいろ変更したがる人ほど大成はしていませんが」とも話した。城所は「道具で野球をやるわじゃない。その道具を使える腕を磨くのがプロ」と自分なりの考えもしっかり持っている。
入団時、3年目にレギュラー奪取を誓った男にとっては、今年が「約束の時」だ。「僕に失うものはない。好きな言葉は有言実行。必ず実行してみせます」。激しい外野手争いだが、怖いもの知らずの城所が、若さを武器に定位置獲得を目指す。【石田泰隆】
城所アラカルト
◆生まれ 1985年(昭60)9月24日、愛知県出身の20歳。
◆ボディ 身長176センチ、体重72キロ。右投げ左打ち。50メートル走は5秒9。
◆足 サイズは25・5センチ。ミズノ社のスパイクを使用するチーム内の選手では最も小さい。高校時代に足首をねんざすることが多かったため、足首を保護するタイプのスパイクを使用。
◆高校時代 俊足好打のタイプだが、中京高時代には通算36本塁打をマーク。公式戦の通算打率は4割5分という驚異的な数字を残し、プロ10球団が調査書を送った。
◆好きな食べ物 焼き肉。
◆趣味 ドライブ。昨オフに運転免許を取得し、リンカーンを購入。最近読んだ本は漫画「テニスの王子様」。
写真=シートノックを受ける城所はホームへ力強く送球する(撮影・進尚幸)