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05年6月9日
<ソフトバンク6−3広島>◇8日◇広島
「救援」はマウンドだけではなかった。同点の9回1死二塁。8番カブレラに犠打を命じてまでつくったチャンス。試合を決めたのはソフトバンク馬原のバットだった。「打席に立たせてもらえたので、何とか打ってやろうと思った」。カウント2−1からの4球目。広島ロマノの135キロのスライダーをとらえた。右打ちに徹した打球は右翼嶋の頭上を越えた。勝ち越しの適時二塁打だ。高校時代は6番打者。でも、九共大では所属していた福岡6大学リーグがDH制のため、打席に立つチャンスはなかった。そんな男の記念のプロ初ヒットは値千金の一打となった。
信頼の表れだった。6月3日の巨人戦(東京ドーム)で中継ぎとして1軍へ再昇格した。昇格後、この日まで3試合に登板し、無失点投球。疲れの見え始めたストッパー三瀬をきっちりフォローしている。「馬原は次の回もいかせる予定だった。(カブレラの犠打は)スコアリングポジションに走者を置けば、何が起こるか分からないから。それにしても(馬原の打撃は)見事だったよ」。試合を決めた一打に、王監督も興奮気味に振り返った。
本職の投球もバット以上の活躍ぶりだ。同点とされた後の8回から2回を無失点投球。「絶対に点をやりたくなかった。とにかく気持ちで負けないように投げた」。4月10日の西武戦(福岡ドーム)以来となる3勝目をバットと投球でもぎ取った。
この日、首位ロッテが敗れたためゲーム差は3・5となった。「これで(交流戦1位賞金の)5000万円も見えてきたな」。馬原の投打に渡る活躍に、試合後の王監督も早くも何とかの皮算用を始めるほどだった。【石田泰隆】
▼ソフトバンク馬原が勝ち越しタイムリーとなるプロ初安打をマークした。パ・リーグ投手の「勝利+勝利打点」は5月20日に西武西口が横浜戦で記録しているが、プロ初安打を勝利打点に結びつけて勝利投手になったのは91年5月29日にシュルジー(オリックス)が近鉄戦で初打席本塁打を放って以来。